死ンデレラ・リバティ

書ける時は書こうと決めたのでこのブログは備忘録みたいなもの。


今日は大雨だった。

羽織が無いと寒そうだったのでヴィヴィアン・ウエストウッドのラブジャケットを着ていこうと決めた。もうすぐ猛暑日が続く事が予想されるので暫く着られそうにないから。

早朝から壊れていたエアコンの室外機の修理屋が来てやや疲弊気味だったが新しく始まるアルバイトに行かなくてはいけないので準備をしてジャケットを羽織った。


ブチっと何かが切れる音がした。

やや急ぎ気味に羽織った所為でラブジャケットのハートの部分の糸が切れてしまった。

その瞬間何もかも嫌になってこのままバックれようと思った。だけど折角早起きして準備までしたのにこのまま行かないのは悔しかったので出勤した。後にそれを後悔することになる事も知らないで。



結論から言うと、出勤して2時間で解雇を言い渡された。


自分が持っている様々な問題を隠して面接を受けた結果唯一採用されたのはテレホンアポイントメイトのアルバイトだった。

今日は初日なので1時間ばかり研修のビデオを見させられたのだが、内容が恐ろしい程理解できない。

隣の女子社員が何やら楽しげにおしゃべりしながら仕事しているのがいつもの被害妄想で悪口に感じてしまい、それをかき消す為に頭の中で歌を歌っていたのが外に漏れてしまっていた。


そんな時間が数十分続き限界になったので煙草を一本吸いにベランダに出た。

何となく隣にいた婦人に「今日からなんですけど、この仕事楽しいですか?」と尋ねた。

婦人は「大変よ。」とだけ答えた。

大雨のビルから下を覗けばここから飛んだら消えられそうな気がした。


デスクに戻ってビデオの続きを観ていると上司に面談室に呼び出され、「挙動が不審だ。今日は帰って良い。他の社員からも相談が来ている。そういう事だと思って欲しい。」と言われた。


もう帰れ、クビ。という事だった。


どうやら先程の婦人は「こんな仕事楽しんでやってんの?笑」と煽ったように聞こえたらしく(全くそんな意図はなかった)主任に話し、他の社員からも私が不安定な人間なのでは?という疑問が上がっていたらしい。


「君がそういう症状を持っていると知っていたら雇わなかったね」

私はとても悔しかった。やっぱり私は夜の仕事しかできないのか、一生このままなのかと思うと泣きそうになったがここで大人しく引き下がるのは嫌だったので「自分、やる気あります!やらせてください!」と言い、主任の前に席を変えてもらって気持ちを殺して残りの研修を受けた。


(ツイッターで良くネタになってる「自分、やる気あります!やらせてください!」まさかリアル世界で言うとは思ってなかった…)


結果解雇は延期になったが色んな人に迷惑を掛けて目を付けられてしまった。

退社する時に主任をチラ見すると深い深いため息をついて酷く疲れた顔をしていた。

ごめんなさい。


私は障害者とは診断されていない。ただ日によってパニック障害の症状が出たりご飯が食べられなかったり極度の被害妄想が起こったりするだけだ。

だから障害者手帳も貰えない「ボーダーライン」な訳で、だからと言って健常者と同じ様に働ける訳ではなく今まで上記の症状でいくつもの勤務先を辞めてきた。


手帳を持つ人にはそれはそれで沢山の苦悩があるのだと思う。想像出来ないし想像しようと思ったって分かりっこない。

ただ「生きづらい人」として世間に存在してる自分は時々そういう切符が欲しくなってしまう。


「これ以上人に迷惑かけたくないんだよね。安定したいし」酔っぱらった時の私の常套句だ。

もう何年同じ台詞を吐いているだろうか。


カメレオンが色変化する様に私も様々な世間に適応出来たらいいのにね。


明日は晴れるそうだ。

ラブジャケットの修理をしてゆっくり休んで心の調子も整えよう。