マジイキの婚活事情
婚活を始めてみた。
理由としては入院中、ウン十年入院してる老婆にや他患者に「この病気あるなら理解してもらえる人と結婚だけはしといた方がいい。入院した時や具合が良くない時の心細さが全く違うから。」と言われた事や自分自身この不安定な精神と収入では一人でやっていく事にかなりの不安を覚ているからだ。
これだけ書くとかなり身勝手な理由だが、私自身何も出来ないわけではないので相手とはお互いに足りないところを補填し合い助け合って生きていきたいと思っている。
昨今の婚活と言えばもうマッチングアプリが主流であり、私もそれに乗っかって某アプリを始めた。
しかし私の携帯はiPhone5という化石も化石、色んなところで「いつまでそのモデル持ってるの!?」とびっくりされるくらいの古い機種であり一番大手のベ◯ーズやティ◯ダーは「お使いの機種の環境により〜」とアプリがダウンロード出来なかったのだ…(そんなことある!?)
それでも曲げずにいくつかアプリをダウンロードし、実は2月の第一週はまだ仕事が始まってなかったので月から金までアプリの人とのアポを入れ、ちょこまか食事等を繰り返した。
結論から言うと私が障害者一級でも出来ることをやれば良いと言ってくれる今流行りの「理解のある彼クン」を一人見つけ、大家と仲違いした私は当然のように彼の家に居候していた。
これで後は結婚まで2人でノンビリ仲良く暮らせば順風満帆☆これで私にも刺激はないけど平穏で幸せな毎日が手に入る☆キラッと思ってたのも束の間…
理解のある彼クンはかなり仕事がハードだ。プロフィール文にもその旨は書いてあったし、会った時に直接本人から「仕事を頑張りたいしそれを邪魔する女性はしんどい」と言われていて私もそれを了承してお付き合いを始めた。
もちろん付き合い始めなのに帰宅時間は毎日早くて9時、遅い時は終電…という現実は少し辛かったがそれでも年齢が脂の乗った歳という事もあり仕事にやり甲斐を感じているなら…と帰ってきてしんどい事をしなくて済むように洗濯や片付けをこまめにして出来るだけ気持ちよく帰ってきてくれて気持ちよく出かけられるように自分なりにはかなり頑張っていた。
時折「仕事で頼りにされると生きがいを感じる。それが無ければ生きている意味がない」という旨の発言に不安を覚えたがあまり深く考えないようにし、自分自身も新しい仕事を覚えるので精一杯だった。
しかし出張、土日休み無しが続いたある日気付いたのだ。
(付き合ってから一度もお出かけしてなくね!?)
コロナ禍という事もあるがそれを考えてもあまりにもどこにも出かけてなさすぎる。
ただ今は年度末だし落ち着いたらどこか行けたらいいなと思っていた矢先にトドメを刺されるような言葉を言われた。
私の「休みとか欲しくならない?」という質問に「ずっと仕事がしていたい。仕事に疲れたら思い切り寝たい。出かけたいとかは思わない。」
仕事って私にとったら欲しいお洋服を買ったり友達と遊びに行ったりするための金銭を得るための手段であるのだが、彼にとって仕事は自分を認めて貰うための手段であり生きる目的に当たるのだ。
もちろん良い年になって大きな仕事を任されるようになってそれが楽しい。そんな彼の気持ちもまともに働いたことのない私にだって少しは分かるつもりだ。
だけどさ、その生き方するなら私要らなくない?
これ以上は一緒に居られないと思った。
障害者で1人では満足にこなせる事も少ないし親もいない。こんな自分でもお付き合いしてくれる人なら我慢(という言い方も烏滸がましいが)して付き合い続けるべきだったのだろうか…?
ただ私の中で自分を殺してまで人と一緒に暮らすのは苦痛すぎる事だ。
私の様に障害を隠して何とか必死にしがみついてもがいて生きてる人間は沢山いるんだと思う。
だけど先のことを考えたら1人は怖い。1人は不安。
この先どうしていけば良いのだろうか。また婚活を再開すれば良いのだろうか…
そんな迷いを頭の中で巡らせながらかき消す様にグレープフルーツジュースと眠剤を流し込む…